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鉢植えは自然の大木のイミテーションである。 すなわち、鉢植えは、絵函彫刻と同じく、人間精神の審葵的活動に基いて創造せられたる、自然の大木のイミテーションなのである」「盆織原論』は、鉢植え樹形の考察の項において卓見の多い名稿だが、この芸術論はいささか大づかみのように私には思える。 第一に、絵画と彫刻とを同じく造形芸術としてとらえているのも可笑しいし、コピーとイミテーションとの対比もあまり適切ではない。 しかし、鉢植えを芸術にひきあげたい僭熱は、現代の私どもにもよくつたわってきて、共感を呼ぷものがある。 そんなわけで、論理的にみると、沢田氏は鉢植えの芸術性をことこまかに説明してくれてはいない。 ただ、わずかに「人間精神の響美的活動に基いて創造せられた」から、といっているのである。 つまり、鉢植えには作着の審美感が助いているからすなわち芸術なのだ、と、主張するに止っている。 |