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荒木には、夢があります。 今、人に見向きされなくても、10年たち観賞にたえられるような樹となり、また20年後には国風展や大きな展示会に飾れるような名品になるかもしれません。 ただし、荒木を前にしたとき、あなたは樹に対してかなりの責任をもつことになります。 将来の名品となるか、あるいはしようもない樹となるか、それを決定する第一歩となるからです。 荒木だから、気持ちを楽にして白在に取り組むのも結構ですが、将来、少なくとも10年後のある程度の予想図を描きながら、取り組む姿勢が必要です。 その将来の夢を見て樹をつくる、盆栽をする大きな喜びでしょう。 まず、ミドリ摘みの作業から説明しましょう。 5月に入るとローソク芽が長く伸びてきます。 樹冠部などとくに大きく伸びて、日陰になってしまうフトコロ枝の芽は、弱くなります。 このまま放っておくとさらに芽の強弱が拡大されてしまいます。 とくに荒木の場合は、樹勢が均一化されていませんから、さらに芽の強弱が拡大されます。 そこで5月の葉の開かない時期にローソク芽を半分ほど折りとってやれば、芽元の力を均一化させることができます。 そして、この後、6月20日〜7月10日の間に芽切り作業を行います。 |